Razer DeathAdder V4 Proは、ゲーミングマウスの新たなスタンダードを築くべく、数々の魅力的な特徴を兼ね備えています。
超軽量化されたデザイン、8000Hzのポーリングレート、高精度な第2世代Focus Pro 45Kセンサーなど、ゲームプレーを圧倒的に快適にするための技術が満載です。
また、長時間の使用でも疲れにくいエルゴノミクスデザインや、ワイヤレスと有線の切り替えが可能な自由度の高さも大きなポイント。
この記事では、Razer DeathAdder V4 Proの外観や性能、実際の使用感を詳細にご紹介します。
【商品提供:Razer Japan】
Razer DeathAdder V4 Proの仕様
形状 | 右効き用 |
---|---|
センサー | 第 2 世代 Focus Pro 45K オプティカルセンサー |
感度 (DPI) | 45000 |
最大速度(IPS) | 900 |
最大加速度(G) | 85 |
左右クリックボタン | 第 4 世代 RAZER オプティカルマウススイッチ |
プログラム可能なボタンの数 | 6個 |
ポーリングレート | 最大8000Hz |
バッテリー寿命 | 最大 150 時間(1000Hz) 最大 22 時間(8000Hz) |
接続 | 第 2 世代 Razer HyperSpeed Wireless(2.4Ghz) 有線 |
外形寸法 | 幅 (W): 約68 mm 奥行 (D): 約128 mm 高さ (H): 約44 mm |
重量 | 56g |
カラー | ブラック、ホワイト |
保証期間 | 2年 |
参考価格 | 28,980円 |
RazerのDeathAdder(デスアダー)シリーズは、ゲーミングマウスの定番として長年人気を博しているゲーミングマウスです。
形状がエルゴノミクス形状なのが特徴で、特に「かぶせ持ち」(手のひら全体でマウスを覆う持ち方)や「つかみ持ち」(指と手のひらの一部でマウスを支える持ち方)ユーザーに愛用されています。
今回レビューするRazer DeathAdder V4 Proは、DeathAdderシリーズの最新モデルです。
DeathAdder V3 Proの後継機として、センサー、スイッチ、バッテリー寿命、軽量化など、あらゆる面で進化を遂げたフラッグシップモデルです。
特長をまとめると以下のようになります。
- 約56gの超軽量デザイン
- 最大感度45,000DPIの第2世代 Razer Focus Pro 45K オプティカルセンサー
- 最大8000Hzの高ポーリングレート
- 第4世代 Razer オプティカルマウススイッチ
- エルゴノミクス形状
- 最大150時間のバッテリー寿命
- 超低遅延な第 2 世代 Razer HyperSpeed Wireless

先代モデルのDeathAdder V3 Proも8000Hzのポーリングレートに対応していましたが、別売りのRazer HyperPolling Wireless Dongleが必要でした。今回のRazer DeathAdder V4 Proには同梱されているので、追加コストなしで、8000Hzのポーリングレートを体験できます。


Razer DeathAdder V4 Proのパッケージ内容


パッケージは、Razerブランドお馴染みの黒と蛍光色の緑を基調としたデザインです。色はブラックとホワイトの2色が展開されています。今回レビューするのは、ホワイトカラーのものです。


パッケージ内容は以下の通りです。
- Razer DeathAdder V4 Pro×1
- USBワイヤレスドングルアダプタ×1
- USB-A to USB-Cケーブル(長さ約190cm)×1
- ステッカー×1
- グリップシート×1
- マニュアル×1
- LEDインジケーターガイド×1
Razer DeathAdder V4 Proの外観


シェルは、スムースタッチコーティングが施されており、サラサラとした手触りで安定したグリップ感が得られます。す。
サイズは、約68 mm(幅)×約128 mm(奥行)× 約44 mm(高さ)です。ゲーミングマウスの中では大きめの部類に入ります。


デザインは右利き用に設計された、エルゴノミクスデザイン。右側が膨らみ、逆に左側がへこんでいる左右非対称のデザインです。


WHITE EDITIONということで、サイドボタン含めてカラーはほぼホワイトに統一されています。


後方から眺めると、右側の傾斜がなだらかなのに対して、左側の傾斜がキツクなっているのが分かります。




ゲーミングマウスの中には両サイドに滑り止めのラバーが貼られている製品がありますが、Razer DeathAdder V4 Proには何もありません。
気になる方は、同梱されているグリップシートを貼ることで対応は可能です。


右側がなだらかに傾斜している箇所はスペースが多くとられていることもあって、薬指、小指が安定して収まります。


後方は適度な膨らみがあり、手のひらでグリップしやすいです。ちなみに後方に装飾されているロゴにはRGB機能はなく、光りません。


左右のクリックボタンには、第 4 世代 RAZER オプティカルマウススイッチを採用。メカニカルスイッチではなく、物理的な接点がない、光で動作する光学式スイッチになります。
第 4 世代 RAZER オプティカルマウススイッチには以下のような特徴があります。
- 1億回以上のクリック耐久性
- 軽く、そして歯切れの良いクリック感
- デバウンスディレイ(クリックしてから認識されるまでの時間)がなし
- 超低レイテンシー
- チャタリングが起こる確率を大幅に軽減


左右のクリックボタンには微妙に窪みがあり、指を置きやすくなっています。また、フロントボトムにはUSB Type-C端子が配置されています。


ケーブルを接続すると自動的に充電が開始されます。また、ケーブルを接続したたま、有線マウスとしても使用可能です。


サイドボタンはハの字に配置されています。一つ一つのスイッチが大きく、親指で操作しやすいです。


スクロールホイールには、Razer オプティカルスクロールホイールを採用。ホイールも左右クリックボタンと同じく、光学式で動作します。
Razer オプティカルスクロールホイールには以下のような特徴があります。
- 高耐久性
- デバウンスディレイなし
- チャタリングが起こる確率を大幅に軽減



ホイールはカチカチと回す度に感触があるタイプです。


ホイールは上下の2方向に対応。さらに押し込むクリックもできるので、ホイールだけで合計3つの動作を割り当てられます。


底面中央には、第 2 世代 Focus Pro 45K オプティカルセンサーを搭載。下記のようなスペックを備えています。
- 最大感度 (DPI):45,000
- 最大速度(IPS):900
- 最大加速度(G):85



上記スペックがイマイチ分からない方に説明すると、これらの数値が高いほど、マウスのセンサーが動きを正確に追跡できる性能が高いと理解してもらっていいです。


センサーの近くには、「POWER/DPI切り替えスイッチ」があります。
このスイッチを長押しすることで、マウスの電源のオンオフができます。また、このスイッチを一回押すごとに、Razer Synapseで設定したDPIに切り替わります。ちなみにDPIは5つセットできます。


マウスソールはPTFE製のものを前後2箇所とセンサー周辺部に配置。


重量は実測で約57gでした。
USBワイヤレスドングルアダプタについて


USBワイヤレスアダプタは半球型のデザインとなっています。長尺アンテナが内蔵されており、信号強度を高めています。
第 2 世代 RAZER HYPERSPEED WIRELESSに対応しており、平均 0.291ms の超低レイテンシーを実現しています。


また色が変化するLEDインジケーターで、接続状態、バッテリー持続時間、ポーリングレートの3つのマウスの状態をすぐに把握できます。
Razer DeathAdder V4 Proの持ち方をチェック
マウスの代表的な持ち方である、「つまみ持ち」「つかみ持ち」「かぶせ持ち」の3種類の持ち方で、Razer DeathAdder V4 Proの持ちやすさをチェックします。


ほぼ指先のみでマウスをつまむように支え、手のひらはマウスにほとんど触れないつまみ持ちです。マウスの重量が57gと軽量なので、つまみ持ちには適しています。


指先と手のひらの下部(付け根あたり)でマウスをつかむように持ち、指を立ててアーチ状にするつかみ持ちです。
手のひらでマウス後方をしっかりホールドできるので、問題なく操作可能です。


手のひら全体をマウスに密着させ、包み込むように握るかぶせ持ちです。エルゴノミクス形状ということで、この持ち方であれば、自然と手に馴染みます。
Razer DeathAdder V4 Proのセンサーをチェック
Razer DeathAdder V4 Proには、第 2 世代 Focus Pro 45K オプティカルセンサーが搭載されています。
感度 (DPI)は最大45,000、最大速度(IPS)は900、最大加速度(G)は85と、ゲーミングマウスとしてはかなりのハイスペックな性能を有しています。
ここではMouseTesterを使用して、センサーの性能を確認します。なお、ポーリングレートは8000Hzに設定して計測します。また、マウスパッドは安価なノーブランド品のものを使用しています。


このテストでは、青い線がよりスムーズに描かれ、点が線に沿って整然と並んでいるほど、高い精度を示しています。
多少のブレは見られますが、基本的にはどのdpi設定においても、極めて安定性の高いデータが得られていると判断できます。


次はリフトオフディスタンス(LOD)の検証です。0.1mm刻みでプラ板を重ね、マウスセンサーがトラッキング(追従)を停止する限界の高さを測定しました。
結果は以下の通りです。
トラッキングディスタンス | リフトオフディスタンス |
---|---|
低 | 0.7mm |
中 | 1mm |
高 | 2mm |
トラッキングディスタンスの強度を上げるほど、リフトオブディスタンスが高くなります。
一般的にリフトオブディスタンスは2mm近辺に収まっていれば、問題ないと言われているので、この数値は優秀です。
Razer Synapse
統合ソフトウェア「Razer Synapse」で様々な設定が可能になります。
カスタマイズ
カスタマイズで設定できるのは、以下の項目です。
- ボタンのカスタマイズ
- インジケーターLED
ボタンのカスタマイズ


ボタンのカスタマイズが可能です。また、ボタンに第2の機能を割り当てるHypershiftの設定も可能です。
インジケーターLED


USBワイヤレスドングルアダプタのLEDを設定できます。LED1、LED2、LED3にそれぞれに、常時オフ、バッテリーレベル、接続品質、ポーリングレート、DPIステージを割り当てることができます。
パフォーマンス
パフォーマンスで設定できるのは、以下の項目です。
- 感度
- 感度マッチャー
- ポーリングレート
感度


DPIは100から45000まで設定できます。DPIは1刻みで設定でき、5つまでプロファイルを作成できます。
感度マッチャー


すでに使用している他のマウスからDPI設定を引き継ぐ際の設定です。
ポーリングレート


ポーリングレートは125、500、1000、2000、4000、8000から設定できます。ただし、8000Hzに設定した場合、バッテリー寿命が著しく低くなるのと、CPUの使用率が高くなるので、注意が必要です。
スマートポーリングレートスイッチャーはフルスクリーンでゲームを実行した際のポーリングレートを設定できます。
例えば、ポーリングレートで500Hzに、スマートポーリングレートスイッチャーで1000Hzに設定した場合、ゲームをプレーするときだけ1000Hzに切り替わるので、大変便利です。
電源
電源で設定できるのは、以下の項目です。
- ワイヤレスパワーセービング
- 低電力モード
ワイヤレスパワーセービング


スリープモードに入るまでのアイドル時間を1分~15分まで設定できます。
低電力モード


低電力モードに切り替わるばっテリー残量を5%~100%まで設定できます。
キャリブレーション
キャリブレーションで設定できるのは、以下の項目です。
- スマートトラッキング
スマートトラッキング


リフトオブディスタンスを低、中、高まで設定できます。非対称カットオフの有効化を有効にすると、より細かく設定が可能です。
アドバンスト
アドバンストで設定できるのは、以下の項目です。
- 動的感度
- 回転
動的感度


いわゆる、マウスの加速度の設定です。クラシック、ナチュラル、ジャンプ、カスタムの4つの設定に基づいて、自動的にDPIが変わります。
例えば、ゆっくりマウスを動かしているときは低DPIで、激しくマウスを動かしているときは高DPIにといった感じです。
激しくマウスを動かすゲーマーにとって、勝手にDPIが切り替わるのに違和感を感じる方が多いかもしれません。よっぽどのことがない限り、オフが推奨です。
回転


マウスを斜めに持つ癖のある方向けの設定です。設定した角度で、マウスを水平方向に補正してくれます。-44°~44°の角度に調整できます。
メリット・デメリットまとめ


- エルゴノミクス形状なので持ちやすい
- サイズが大きいので手が大きくても持ちやすい
- Razer Synapseで様々な設定が可能
- 重量が57gと軽量
- つまみ持ち、つかみ持ち、かぶせ持ちなど、基本的にどんな持ち方でも持ちやすい
- 保証期間が2年
- リフトオブディスタンスが2mm近辺に収まっている
- ポーリングレートは最大8000Hzに対応
- USBワイヤレスアダプタのLEDインジケーターが便利
- 超低レイテンシー
- 無線/有線に対応
- グリップシートが付属
- 最大45,000DPIまで設定可能
- DPIは1刻みで設定可能
- 左右のスイッチやホイールがオプティカル式なのでチャタリングが起きにくい
- ブラックだけでなく、ホワイトカラーも用意
- サイドボタンが大きく、押しやすい
- サイズが大きいので手が小さいと持ちにくい
- Bluetoothには非対応
- ポーリングレートを8000Hzにするとバッテリー寿命が低くなり、CPU使用率が高くなる
- ボタンの数はそこまで多くない
- RGBには非対応
総評
Razer DeathAdder V4 Proは、その軽量設計と高性能を兼ね備えた、エルゴノミクスに優れたゲーミングマウスです。特に重量わずか57gという超軽量設定により、長時間使用しても疲れにくいのが魅力的です。
また、8000Hzのポーリングレートや、最先端のFocus Pro 45Kセンサーにより、精密で高速な操作が可能です。軽量でかつ高性能なゲーミングマウスを探しているハードゲーマーにおすすめできる製品です。
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