「Lenovo LOQ 16IRH8」は、エントリー向けゲーミングノートPCです。
エントリークラスといっても、CPUに第13世代インテル Core プロセッサー、GPUにNVIDIA GeForce RTX 40シリーズ を搭載し、ゲームやクリエイティブ作業を高いパフォーマンスでこなせます。
本記事では、RTX 4060×Core i7-13620Hを搭載したLenovo LOQ 16IRH8の全体的な特徴から性能、ディスプレイ、冷却性能、ゲーム性能、クリエイティブ性能まで、あらゆる側面からその特徴を詳しくレビューします。
【機材提供:レノボ・ジャパン合同会社】
Lenovo LOQ 16IRH8のスペック
| モデル | 82XW004YJP |
|---|---|
| CPU | Core i7-13620H |
| グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop |
| メモリ | DDR5-5200MHz 16GB (8GB×2) |
| ストレージ | 512GB M.2 SSD (PCIe Gen 4×4 NVMe) |
| ディスプレイ | 16.0型 WUXGA IPS液晶 (1920×1200ドット、約1,677万色、16:10、144Hz) 、光沢なし |
| キーボード | 84キー(Fnキー+Windowsキーを含む)、JIS配列、テンキー |
| Webカメラ | FHD 1080p カメラ |
| ネットワーク | Wi-Fi 6対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n準拠)+ Bluetooth v5.1 |
| インターフェース | USB3.2 Gen2、USB3.2 Gen1、USB3.2 Gen2 Type-C、イーサネット・コネクター(RJ-45)、HDMI、電源コネクタ、電子式プライバシーシャッター、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック |
| OS | Windows 11 Home |
| バッテリー/ACアダプタ | 固定式 4セル リチウムイオンポリマーバッテリー 60Whr |
| 使用時間 | 約7時間 |
| 外形寸法/重量 | 約 359.6×277.6×21~25.9mm/約2.6kg |
| 標準保証 | 1年 |
Lenovo LOQシリーズは、LenovoでおなじみのLegionシリーズとは異なり、よりエントリー向けに特化したゲーミングブランドです。
Lenovo LOQ 16IRH8にはいくつかバリエーションがありますが、今回レビューするのは、RTX 4060×Core i7-13620Hを搭載した「82XW004YJP」というモデルです。
ゲーミングに適した144Hz/350nitの高輝度ディスプレイ(16型、WUXGA)、効率的な4方向排気など、ゲーミングPCらしいスペックを兼ね備えているゲーミングノートPCです。
Lenovo LOQ 16IRH8を探す

今回レビューした、Lenovo LOQ 16IRH8は旧モデルということで現在は販売されていません。現在は、後継モデルの「Lenovo LOQ 15AHP10」が販売中です。RTX 4060の後継モデルのRTX 5060を搭載し、さらに価格も15万円代前後に抑えられており、非常に買いやすいモデルとなっています。
外観をチェック

ボディカラーはストームグレーになっており、落ち着いた印象を与えてくれます。天板の端にはLOQのロゴが装飾されています。

エントリーモデルですが、意外と質感は高く、安っぽさは感じません。

一般的なノートパソコンと比べると、厚みはそこそこあります。

本体底面の後部側には、巨大な通気口が設けられています。

通気口からCPUとGPUを冷却するためのファンを確認できます。


側面、背面にも通気口が設けられ、フィンを目視できます。

前方の左右の端に2Wスピーカーを搭載しています。

天板は130°まで開くことができます。

重量は実測で2,560gでした。

ACアダプターは弁当箱をさらに一回り小さくしたようなサイズ感です。電源容量は170Wでした。

バッテリーの重量は実測で約511gでした。
インターフェースをチェック

背面のインターフェースは下記の通りです。
- USB3.2 Gen2×2
- イーサネット・コネクター(RJ-45)×1
- HDMI×1
- 電源コネクタ×1

左側面のインターフェースは下記の通りです。
- USB3.2 Gen2 Type-C×1
- マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック×1

右側面のインターフェースは下記の通りです。
- 電子式プライバシーシャッター×1
- USB3.2 Gen1×1

USBポートがType-A×3、Type-C×1の計4ポート用意されているので、拡張性はまずまずといったところです。
キーボードをチェック


キーボードは、コンパクトな日本語配列84キーを採用しています。キートップ間に隙間を設けたアイソレーション設計となっており、約19mmのキーピッチにより快適なタイピングを実現しています。
ただ、右端に配置されたテンキーのキーピッチが狭くなっているため、使用時に若干の違和感がある点には注意が必要です。


白色バックライトを搭載。「Fn」+「スペース」キーで明るさの調整が可能です。もちろんオフにもできます。


テンキーを配置しているせいなのか、Deleteキーなど一部のキーは小さくなっており、押しづらくなっています。


タッチパッドのサイズは大きいこともあって、指で操作しやすいです。
ディスプレイをチェック


ディスプレイには、144Hz駆動の16型WUXGA(1920×1200ドット) IPS液晶を採用。縦横比16:10なので、16:9より若干縦方向に表示領域が広くなっています。


ノングレア液晶なので映り込みは控えめです。


キャリブレーションツールの「Datacolor SpyderX Elite」で色域を確認したところ、sRGBは64%、AdobeRGBは49%、P3は49%でした。


明るさ100%時の輝度は321.8と明るさは十分です。コントラスト比は1250:1とまずまずの数値です。


IPS液晶なので、視野角は優秀です。上下左右どの角度からのぞいても問題ありません。


ディスプレイ上部には1080pのwebカメラが搭載されています。物理的なシャッターはないですが、側面には電子式のプライバシーシャッターが用意されています。
搭載パーツをチェック


CPUはインテル Raptor LakeシリーズのCore i7-13620Hを搭載。コア数、スレッド数は、10コア(6P+4E) / 16スレッドです。


GPUはNVIDIA RTX 40シリーズのRTX 4060を搭載。ラップトップ版RTX 40シリーズの中でも、ミドル帯に位置付けられます。




メモリはSK Hynix製のものを採用。メモリの容量は8GB×2の16GB構成です。標準設定ではDDR5-5200で動作します。


ストレージはMicron製の512GBのPCIe Gen4接続のM.2 NVMe SSDを搭載。
パフォーマンスをチェック
検証について


サーマルモードには、パフォーマンス、バランス、静音、カスタムの3種類がありますが、今回は性能を最大限に発揮したいので、パフォーマンスに設定しています。


パフォーマンスに設定した場合、CPUのPL1は100W、PL2は135Wに設定されます。


また、GPUは最大で115Wまで動作します。
CPU
レンダリングベンチマークの最新バージョンのCINEBENCH 2024で、CPUの性能を計測します。
Core i7-13620Hのマルチスコアは、下位モデルのCorer i5-13500Hとほとんど変わりません。Corer i5-13500Hも、12コア(4P+8E) / 16スレッドとコア数スレッド数が多いので思ったほどの差は開きませんでした。
デスクトップ版のRyzen 7 5700X、Core i5-14400Fを上回っている点も好印象です。
Core i7-13620Hのシングルスコアは、下位モデルのCorer i5-13500Hだけでなく、デスクトップ版のRyzen 7 5700X、Core i5-14400Fを上回り、優秀なスコアを獲得しています。
グラフィックス
GPU(グラフィックボード)の3D描画性能を計測する3D Markです。
DirectX 11に対応するテストのFire Strikeです。フルHD解像度でテストするので、負荷は軽めです。
デスクトップ版のRTX 4060にはわずかに及びませんが、スコアは2万を超え、優秀なスコアを獲得しています。
レイトレーシング性能を計測するPort Royalです。レイトレレーシングを有効にしてテストするので、負荷は非常に重いです。
デスクトップ版のRTX 4060とほぼ変わらないスコアで、レイトレーシング性能も十分優秀です。
ストレージ


Crystal Disk Markでストレージの転送側を計測しました。
シーケンシャル読込は約3,100MB/s、書込は約2,800MB/sです。転送速度はPCIe Gen4接続にしては遅いですが、十分すぎるほどの転送速度を発揮しています。
ゲーム性能をチェック
Assassin’s Creed Shadows


・解像度:フルHD
・画質:最高、中
・レイトレーシング:全体的に拡散+反射
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:有効
最高設定だと、VRAM不足に陥るので、平均フレームレートは50代まで落ち込みます。一方、中設定であれば、平均フレームレートは96に達するので快適に遊べます。
Ghost of Tsushima


・解像度:フルHD
・画質:非常に高い
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※1分間フィールドを馬で駆け抜けてるときに計測
平均フレームレートは、非常に高い設定で132fpsに達しており、快適に遊べます。
Monster Hunter Wilds


・解像度:フルHD
・画質:ウルトラ、中
・レイトレーシング:高
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークソフトで計測
ウルトラ設定だと、VRAM不足に陥るので、平均フレームレートはギリギリ60を超えていますが、中設定であれば、平均フレームレートは112に達するので快適に遊べます。
Cyberpunk 2077


・解像度:フルHD
・画質:ウルトラ
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークモードで計測
平均フレームレートは、ウルトラ設定で145fpsに達しており、快適に遊べます。
Marvel Rivals


・解像度:フルHD
・画質:最高
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークモードで計測
平均フレームレートは、ウルトラ設定で104fpsに達しており、快適に遊べます。
FFXIV: 黄金のレガシー


・解像度:フルHD
・画質:最高
※ベンチマークソフトで計測
平均フレームレートは、最高設定で151fpsに達しており、快適に遊べます。
Stellar Bladeの平均fps


・解像度:フルHD
・画質:とても高い
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※1分間走ってフレームレートを計測
平均フレームレートは、とても高い設定で163fpsに達しており、快適に遊べます。
F1 25の平均fps


・解像度:フルHD
・画質:超最大、中
・アップスケーリング:DLSSクオリティ
・フレーム生成:オン
※ベンチマークモードで計測
超最大設定だと、VRAM不足に陥るので、平均フレームレートは60をギリギリ超えますが、中設定であれば、平均フレームレートは243に達するので快適に遊べます。
クリエイティブ性能をチェック
PC Mark 10
PCMark 10は、Windows PCの総合的な性能を評価するための業界標準のベンチマークソフトです。下記の3つの要素でベンチマークを行い、スコアを算出します。
- Essentials (基本性能):Webブラウジング、ビデオ会議、アプリの起動時間など、毎日の基本的なニーズを満たすための性能を測定します
- Productivity (生産性):スプレッドシート(表計算)やライティング(文章作成)など、一般的なオフィス作業における性能を測定します。
- Digital Content Creation (デジタルコンテンツ制作):写真編集、動画編集、レンダリングなど、負荷の高いクリエイティブな作業における性能を測定します。
Lenovo LOQ 16IRH8のスコアは10,146です。推奨スコアの4,100を大幅に超えています。
Lenovo LOQ 16IRH8のスコアは10,541です。推奨スコアの4,500を大幅に超えています。
Lenovo LOQ 16IRH8のスコアは12,469です。推奨スコアの3,450を大幅に超えています。GPU性能が効いてくるテストなので、RTX 4050、RTX 3050 Tiを搭載した他のゲーミングノートPCのスコアを大幅に上回っています。
Lenovo LOQ 16IRH8の総合スコアは7,892です。Legion Slim 5i Gen 8に対して若干上回っていますが、IdeaPad Gaming 3と比較した場合、スコアで1,500以上の差をつけて大幅に上回っています。
Blender benchmark
Blender Benchmarkは、オープンソースの3Dソフトウェア「Blender」におけるPCのレンダリング性能を計測するための公式ベンチマークツールです。今回はCPUではなく、GPUでレンダリングして性能を計測します。
Lenovo LOQ 16IRH8のスコアは3,205です。GPUでレンダリングしていることもあり、RTX 4050、RTX 3050 Tiを搭載した他のゲーミングノートPCのスコアを大幅に上回っています。
Aviutlでのエンコード
無料の動画編集ソフトのAviutlで、NVEncコーデックでエンコードにかかった時間を計測します。素材は10分間のmov形式の動画です。
Lenovo LOQ 16IRH8のエンコードにかかった時間は69秒で、Legion Slim 5i Gen 8とほぼ同等の処理時間です。一方、IdeaPad Gaming 3と比較した場合、約10秒ほど速く処理を終えています。
冷却性能と静音性をチェック
CPU温度


「Cinebench 2024:Minimum Test Duration:10 minutes」を使用して、CPUの冷却性能をチェックします。
テスト開始直後、PL2動作(135W)になるので、CPU温度は一瞬90℃後半に達しますが、すぐにPL1動作(100W)に切り替わり、以後、80℃~85℃の間を推移しています。
サーマルスロットリングの兆候は一切なく、CPUは十分冷却できています。
GPU温度


「3DMark Steel Nomad Stress Test」を使用して、GPUの冷却性能をチェックします。
テスト開始直後は温度は急上昇していき、最終的に80℃前後を推移しています。
こちらもサーマルスロットリングの兆候は一切なく、GPUは十分冷却できています。
キーボードの表面温度


FF14ベンチマーク実行時のキーボードの表面温度をサーマルカメラで測定しました。一番温度の高い中央部でも30℃代後半までしか上がらず、ゲームで多用するWASDキーに至っては20℃代後半で収まっています。
静音性
デジタル騒音計の「FiedNew FN029A」を使用して、Legion Slim 5i Gen 8の騒音を計測しました。
アイドル時は37dBA、CINEBENCH 2024、FF14実行時は62dBAでした。
アイドル時はほぼ無音で全く気になりません。
ただ、CINEBENCH 2024、FF14実行時の騒音はかなり気になります。集中してゲームをしたい場合、ヘッドフォンなどを装着して、騒音対策することをおすすめします。
| 騒音レベル | 目安 |
|---|---|
| 100dBA | 電車が通るときのガードの下 |
| 90dBA | 騒々しい工場の中 |
| 80dBA | 地下鉄の車内 |
| 70dBA | 騒々しい事務所の中 |
| 60dBA | 静かな乗用車 |
| 50dBA | 静かな事務所の中 |
| 40dBA | 図書館の中 |
| 30dBA | ささやき声 |
消費電力をチェック
システム全体の平均消費電力をワットチェッカーの「RS-BTWATCH2」で計測しました。
システム全体の平均消費電力は、アイドル時は29W、CINEBENCH 2024実行時は122W、FF14ベンチマーク実行時は165Wでした。
ACアダプタの電源容量は170Wなので、ゲーム中は容量ギリギリの消費電力を消費しており、余裕はあまりありません。
Legion Slim 5i Gen 8のレビューまとめ


- 16型の大画面
- フルHDゲーミングに最適
- 高速転送に対応したインターフェースの数が多い
- CPU性能が高い
- 消費電力がおとなしい
- デザインがおとなしいのでどんな場所に置いても違和感を感じない
- キーピッチは約19mm確保されているので押しやすい
- 冷却性能が高い
- VRAM8GBなので高負荷なゲームではVRAM不足に陥る可能性
- ストレージが512GB
- 重量が2Kgを超え、サイズも大きいので持ち運びには向いていない
- 高負荷時の騒音はうるさい
- 一部のキーは特殊な形状となっており押しづらい
- 色域が狭い
Lenovo LOQ 16IRH8はエントリークラスのゲーミングノートPCですが、搭載するRTX 4060のゲーム性能はなかなか高く、フルHDであれば、ほとんどのゲームは快適にプレー可能です。
デスクトップ版のRTX 4060と遜色ないゲーム体験が可能です。
ただ、残念ながら「Lenovo LOQ 16IRH8」は現在、販売していません。
代わりにRTX 4060の後継のRTX 5060を搭載した「Lenovo LOQ 15AHP10」が実質的な後継モデルとなっているので、今購入するのであれば、そちらをおすすめします。
Lenovo LOQ 16IRH8を探す


今回レビューした、Lenovo LOQ 16IRH8は旧モデルということで現在は販売されていません。現在は、後継モデルの「Lenovo LOQ 15AHP10」が販売中です。RTX 4060の後継モデルのRTX 5060を搭載し、さらに価格も15万円代前後に抑えられており、非常に買いやすいモデルとなっています。


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